※本記事は2022年6月22日にELLEで掲載されました。
先進国では女性の社会進出や晩婚化、医療の発展などにより40代以降で初産を経験する女性が増えていることはご存じだろうか。高齢の妊娠・出産ではそもそもの妊娠率の低下や、流産、合併症、胎児の染色体異常の確率上昇などさまざまなリスクが存在するが、一方で人生の後半戦に差し掛かり、経済的余裕や達観、人間として成熟した時期に母親になれるという良さもある。ここでは、40歳を過ぎて待望の赤ちゃんを自分の腕に抱いたセレブ14人をご紹介。母親になることについての彼女たちの言葉にも耳を傾けてみて。
クロエ・セヴィニー 45歳
2020年1月、膨らんだお腹で12歳年下のパートナー、シニサ・マコヴィッチとNYの街を歩いているところをパパラッチされたクロエ・セヴィニー。45歳で初めての子どもを妊娠したというニュースは数多くのメディアで大きく取り上げられた。ベビーは同年5月に誕生。クロエは2020年のゴールデングローブ賞公式インタビューでコロナ禍中の妊娠・出産について、自分もパートナーも忙しい人間だったので、自粛生活を強いられることで逆に子どもとじっくり向き合えてよかった、と語っている。
オリヴィア・マン 41歳
『X-MEN:アポカリプス』で知られる女優オリヴィア・マンは昨年秋、交際中のコメディアン、ジョン・ムレイニーとの間に41歳で息子マルコムを出産している。彼女は出産直前にジェス・ケーグルのラジオトーク番組に出演して、妊娠中のストレスについて以下のように語っている。
「辛かったのは、自分が話すより先に妊娠がリークされたこと。自分が妊娠していたとき、4人の異なる女友達がそれぞれ安全圏を過ぎてからお腹の子どもを失う経験をしたわ。一人は3カ月で、2人は4カ月、そしてもう一人は妊娠5~6カ月だったの。私は自己免疫疾患があるし、41歳。妊娠すると本当にいろんなことが影響を及ぼすの。恐怖もたくさんある。自分の子どもを守るためにどんなことでもしたいと思うわ」
エヴァ・ロンゴリア 43歳
『デスパレートな妻たち』で知られる女優のエヴァ・ロンゴリアは43歳のときに7歳年上の夫ホセ・バストンとの間に一人息子サンティアゴを出産している。エヴァは『Parents Latina』誌のカバーインタビューで、キャリアがひと段落し、人間として成長した40代で子どもを持ったことを感謝している。
「彼は私の人生のこのステージでやってくる定めだったのだと思う。私は前より辛抱強くなったし、以前ほどたくさん仕事もしていないから」
ミーナ・スヴァーリ 42歳
『アメリカン・ビューティー』や『アメリカン・パイ』で知られるミーナ・スヴァーリは2021年4月、3人目の夫で美術監督のマイケル・ホープとの間に第1子となる息子を42歳で出産した。ミーナは「エンターテイメント・トゥナイト」のインタビューで、40歳を超えて始めた妊活中、自信を失って感傷的になることもあったと打ち明け、妊娠が与えてくれた一番の贈り物として、彼女を妊娠に導いた医師の「自分の体を信じて、体の声に耳を傾けてくれてとても嬉しい」という言葉を紹介している。「その言葉は私にとって全てでした。なぜなら、私はずっと自分の体に対して否定的な感情を持っていて、『もうだめだ』と精神的に落ち込んでいましたから。ですがそうではなかったのです」
タムロン・ホール 48歳
TV司会者などで活躍するタムロン・ホールは2019年、48歳で妊娠したことを自身のSNSで発表。同年4月に無事に息子モーゼズが誕生したことを報告した。彼女は妊娠32週になるまで、お腹に赤ちゃんがいることを秘密にしていたのだが、その理由として、その時になるまで無事に出産できるかも分からなかったからだとしている。「わたしはハイリスク妊婦だったの。それは年齢だけじゃなくて、他にも医学的原因があったのよ」
タムロンはまた、30代の頃から不妊治療していたことを明らかにしており、特にIVF(体外受精)のための注射は場所を選ばずにせざるを得なかったことを赤裸々に語っている。「女子トイレに入って、医療セットをずらっと並べたことを思い出すわ。誰かがトイレに入ってきたら、『タムロン・ホールは一体どうしたの?』って思ったでしょうね」
ハル・ベリー 41歳
ハル・ベリーは2008年、41歳のときに9歳年下の恋人ガブリエル・オーブリーとの間に授かった第1子ナーラを出産。2013年に47歳で当時の夫オリヴィエ・マルティネスとの間に第2子マセオを生んでいる。彼女は40代は「20代のときより親になるための準備ができている」と語っている。「(40代になると)自分のことをより良く理解しているし、自分のためのことは既に思う存分やっている。人生の後半に持っていけば、有意義な方法で子どものことを進めることができると思う」
ニコール・キッドマン 41歳
トム・クルーズと結婚していた24歳のときに子宮外妊娠、それから長い不妊治療、養子縁組、流産と多くのことを乗り越え、2008年、41歳で夫キース・アーバンとの間に初めての実子となるサンデー・ローズを妊娠・出産したニコール・キッドマン。かつて自然妊娠の確率は2%と医師から伝えられた彼女は子どもを授かった喜びを次のように語っている。
「自分の人生にはそんなことは起きない、そのことを理解しないといけない、とずっと自分に言い聞かせてきました。だから、それが起きた時、そしてそれが驚きだったとき、素晴らしい気持ちでした」
2011年、ニコールとキースは2人の生物学的子どもである第2子フェイス・マーガレットを代理母出産で迎えている。
サルマ・ハエック 41歳
女優のサルマ・ハエックは2007年、41歳のときに現在の夫フランソワ・アンリ・ピノーとの間に一人娘ヴァレンティナを出産している。彼女は2015年、米誌『ピープル』のインタビューで、自分が母親になることはもうないのではないか、と不安に思う時期もあったことを明らかにしている。
「私はずいぶん遅くに子どもを授かりました。自分は子どもは持てないのかもしれない、と思っていましたから、このことは私にとってとても大切でした」
エヴァ・メンデス 40歳
2014年9月、7歳年下のパートナー、ライアン・ゴズリングとの間に初めての子となる第1子エスメラルダを出産したエヴァ・メンデス。彼女は40歳で初産を経験するまで、自分は妊娠することはないのではないか、という不安を抱えていたそう。英誌『クローサー』は「エヴァは家族を持つことを軽視しているようにふるまっていましたが、それは自分にとって起こることかどうか分からなかったからです。しかし、彼女はいつも母親になりたがっていました」という関係者の話を伝えている。2年後、エヴァは第2子アマンダも授かっている。
キム・ベイシンガー 41歳
キム・ベイジンガーは1995年、41歳のときに当時の夫アレック・ボールドウィンとの間に一人娘アイルランドを出産している。キムは母親になることについて、次のように語ったことがある。
「アディ(アイルランド)ができるまでは私のプライオリティは常に変化していました。ですが、彼女が生まれてからはそれが完全に変わりました。私という存在は重要ではなくなるのです。私は彼女のものなのです」
サバンナ・ガスリー 42歳
ジャーナリストのサバンナ・ガスリーは42歳のときに初産で娘ヴェールを、その2年後に息子チャーリーを出産している。2019年、サバンナは『ヘルス』誌の巻頭インタビューで、「ヴェールは奇跡の子ども、そしてチャーリーは医学の奇跡の子ども」と話しており、1人目は自然にできたが、2人目を授かるために夫婦で長い話し合いの末、IVFを受けたことを明らかにしている。「夫と私は決めました。『よし、やってみよう』と。ですが、それは一回の試みでは成功せず、数回に及びました。私たちは幸運でした。私はいつも言っているのですが、チャーリーは本当に、最後の卵子だったんです」
マライア・キャリー 41歳
歌姫マライア・キャリーが2008年に結婚した11歳年下の夫ニック・キャノンと家族を作ることを決意したとき、1969年生まれ(※)の彼女はすでに40代に差し掛かろうとしていた。結婚した年の年末に流産を経験した2人は、それから何度か自然妊娠を試みたが上手くいかず、不妊治療のクリニックを訪れることに。IVFと体質改善によってマライアが42歳のときに双子モンロー&モロッカンを授かっている。
※マライアの誕生年は1970年という説もある
ジーナ・デイヴィス 45歳
『テルマ&ルイーズ』で知られるジーナ・デイヴィスは2001年に15歳年下の外科医レーザ・ジャライと4回目の結婚(2017年に破局)。翌年、46歳のときに初産で長女アリゼを授かり、さらにその2年後、48歳で双子キアン&カイスを出産し、アラフィフで一気に3人の子どもの母となった。人生の後半に入ってから母親になったことについて、彼女は「自分にとっては正しかった」と語っている。
「自分は10年前や20年前よりは確実に、さらには5年前より今のほうがより良い親になれると100%確信してる」「もちろん、私よりずっと早くに物事を理解できる若い人たちはいると思うけど、自分の場合はちょうど正しい相手と正しいタイミングで親になったの」
ジャネット・ジャクソン 50歳
2016年、4年前に極秘結婚した8歳年下の夫ウィサム・アル・マナ(現在は破局)との間に第1子を妊娠したことが明らかになったジャネット・ジャクソン。49歳とかなり高い年齢での初産だったことから、「どういった妊活をしたの?」と、ドナーからの卵子提供や卵子凍結の可能性などその妊娠方法についても話題になった。ジャネット自身は具体的にどうやったかについては明らかにしておらず、50歳で息子エイサを授かったことについて、ただ「幸運を神に感謝」と述べている。