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Getty Images大切な赤ちゃんを迎える準備期間である妊娠期間は、喜びだけではなく、出産に伴う不安を抱える人が多いはず。この気持ちに、どう対処したらいいかわからない場合もあるかもしれません。本記事では、妊娠中の不安の原因と乗り越え方を医師が解説。少しでも不安が和らぎ、快適なマタニティライフを過ごせますように。
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胎児への影響は?「妊娠中の不安」の原因と対処法

※本記事は2022年10月27日にCosmopolitanで掲載されました。

大切な赤ちゃんを迎える準備期間である妊娠期間は、喜びだけではなく、出産に伴う不安を抱える人が多いはず。この気持ちに、どう対処したらいいかわからない場合もあるかもしれません。

そこで今回は、 <ネットドクター>からルイーズ・ワイズマン医師が解説する、妊娠中の不安の原因と乗り越え方をご紹介。少しでも不安が和らぎ、快適なマタニティライフを過ごせますように。

※この記事は、診断の代わりとなるものではありません。症状について不安がある場合には、必ず医師または資格を有する医療従事者の助言を仰いでください。

妊娠中に感じやすい不安とは

「不安」は、心配や緊張感によってもたらされ、消えたり、再び出現したりと繰り返し発生する感情です。不安を抱えている人は、特定の状況を嫌ったり、非常に孤独に感じたりする場合が多いです。

ルイーズ医師によると、妊婦の10%以上が、妊娠中の不安に苦しんでいるとのこと。一般的に、妊娠前に不安やうつ病をかかえていた人の10~20%は、その症状が周産期にも影響を及ぼしていると言います。

また、不安な気持ちが胎児にどのような影響を与えるのか、妊婦が不安を抱えていることで胎児に悪影響を及ぼさないか、と心配になる人も少なくありません。しかし、症状を自覚してストレス解消のためのセルフケアを行うことで、妊娠中の不安を解消し、より良いマタニティライフを送れるといいます。

pregnant woman looking in mirror at home
Maskot / Getty Images

妊娠中の不安による影響

妊娠中に不安を抱えているときには、以下の特徴が見られると言います。

  • 集中できない
  • 頭が真っ白になる
  • イライラする、短気になる、落ち着きがない
  • 睡眠障害
  • 常に何かを心配している
  • 常に不安を感じる(また、その理由がわからない)
  • ハラハラしたり恐怖を感じたりする
  • 動悸がする、心臓の鼓動を早く感じる
  • 首や肩回りの筋肉が緊張する
  • パニック発作を起こす
  • 発汗、震える
  • 以前は楽しかったことが楽しめない
  • 息切れ、普段より呼吸が早い
  • 通常のつわりを上回る吐き気

妊娠中の不安の原因

妊娠中の不安の原因は人によってさまざまですが、主な原因としては、以下が挙げられます。

変化に対する反応

妊娠・出産は、ホルモンの変化、体型の変化、出産後の生活の変化など、さまざまな変化を伴います。赤ちゃんとの出会いを待つ一方で、妊娠に伴うこれらの変化に圧倒され、不安に思うことがあるかもしれません。

産後の生活への不安

多くの妊婦は、赤ちゃんが健康かどうか、生まれてくる赤ちゃんにどう接したらいいか、出産はどのような感じか、さらには出産後のキャリアのことまで心配してしまうもの。兄姉と仲良くできるのかを気にする人もいるでしょう。

出産への不安

初産であったり、難産の経験があったりすると、出産自体に対して不安を感じることがあります。また、「妊娠期間は幸せであるべき」だという思い込みによって、このような不安を抱えて過ごすことに罪悪感を感じる人もいます。

ホルモンの変化

妊娠中に増加するホルモンは、発育中の胎児、胎盤、妊娠に伴い大きくなった子宮が必要な体の変化を可能にします。一方で、妊娠中に増加するホルモンの中でも、エストロゲンとプロゲステロンは、気分や考え方に強い影響を及ぼすという特徴があります。

通常約3分の1の女性にとって、プロゲステロンの増加は、穏やかな気持ちを促し、不安を軽減させるものですが、個人差があるため、不安感が増すという人も。

不安を増幅させる要因

出産を間近に控えて不安になるのはいたって自然なこと。一方で、次のような要因があるときは、不安な気持ちが大きく膨らみやすいと考えられています。

  • 日ごろ家庭や仕事でのストレスを抱えている
  • 過去の流産、または合併症の経験がある
  • トラウマになるような出来事を経験した
  • 慢性的な疾患を抱えている
  • 妊娠前に不妊治療をしていた
  • 自身または家族にうつ病、不安神経症、精神疾患の病歴がある
  • 薬物やアルコールに依存していた過去がある

このような点が当てはまる場合は、すぐに助産師や医師に相談してみましょう。個人に合った適切なサポートをしてくれるため、不安が和らぐことが期待できます。

胎児への影響

妊娠中に不安を感じると、自分のストレスの感情が赤ちゃんにも影響するのではないかと心配になる人もいるはず。しかし、この考え方はさらに不安をの種を増やす悪循環に陥ってしまう危険性があるため、注意が必要です。

自分の体調を整え、健康的な食生活を送っていれば、不安を抱えていても胎児に影響を及ぼすことはほとんどありません。しかし、どれだけ小さな不安でも、妊娠中は必要以上に気になってしまもの。その場合は、迷わず助産師や医師に相談しましょう。
 

side view of silhouette pregnant woman standing by window at home
Pedro Linares / EyeEm / Getty Images

不安を和らげるセルフケア

かかりつけの医師や助産師に相談したうえで、以下のセルフケアの方法も合わせて試してみると効果的な場合があります。

友人に相談する

家族や親しい友人に自分の気持ちを話してみましょう。また、他の妊婦と話すことが大きな支えになる人も多いそう。

リラクゼーション法を試す

妊娠中は、ストレスの原因になるホルモンのバランスを整え、リラックスすることが大切です。運動、ウォーキング、瞑想などのセルフケアはストレス解消になります。また妊娠中のヨガは、心と体のバランスを整え、ストレスを大幅に減らす効果があることが研究で示されています。

※妊娠中の運動は、強度などを含め、かかりつけの医師や助産師と相談してください。

体を動かす方法以外では、音楽や、心を落ち着かせるポッドキャストやラジオを聴く、リラクゼーションやマインドフルネスのアプリを試すなどの方法があります。日記を書くことも、不安を和らげてくれるのに効果的だとか。

十分な睡眠をとる

妊娠中は精神的にも体力的にも疲れやすく、十分な休息が必要です。疲れが溜まっていると不安な気持ちが増してしまうので、できるだけ早く休むようにし、質の良い睡眠の習慣をつけるようにしましょう。

栄養に気を遣う

加工食品や砂糖の取りすぎに注意し、新鮮な野菜をたくさん食べるようにしましょう。栄養バランスのとれた食事をすることで、腸内細菌が健康になり、脳内の快感物質が放出され、気分が良くなる効果が期待できます。

妊娠・出産について学ぶ

妊娠・出産について学ぶことは、不安な気持ちを落ち着かせるための助けになります。妊娠に関する本を読んだり、教室や交流会に参加したりすることで、自分の体の変化を理解し、出産時の注意点や不安な気持ちとの向き合い方を知ることができます。

パートナーに相談する

パートナーがいる場合は、不安な気持ちを伝え、悩みを共有しましょう。赤ちゃんのお世話は、妊娠中も産後も母親だけの責任ではありません。問題を共有することは、問題を半分にする行為です。話し合うことで、多くの不安が解消され、家族としての絆も深まるでしょう。

助けを求める

妊娠に関することで、大きすぎるように感じる不安を抱えている場合や、自分で対処できないと感じる場合は、早急にかかりつけの医師や助産師に相談しましょう。

彼らは、あなたが不安を抱えていることを批判したり否定したりしません。むしろ、多くの妊婦が不安を抱えていていることも、それをどのようにサポートしたら良いかも心得ているので、早く相談すればするほど、不安を和らげるための適切なサポートを受けられる可能性が高くなります。


“完璧”や“正解”のない、妊娠中の過ごし方。自分に合った方法で不安と向き合い、心と体を労わりましょう。

※この翻訳は、抄訳です。
Translation: Risa Tsubakihara
NETDOCTOR

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