20~30代で発症することが多く、月経がある人の5~10%が抱えていると言われている子宮内膜症。もともとは子宮の内側だけにあるはずの子宮内膜が、子宮の内側以外にできてしまう病気です。
生理時には痛みや過度な出血、性交痛を引き起こすことがあり、さらに不妊に繋がる可能性も。しかし多くの人だけでなく医師さえも単なる生理痛と見過ごしてしまうこともあるのだとか…。
この症状への認知度を高めるために、子宮内膜症と闘う多くのセレブたちが自身の経験をオープンにし、メッセージを送っています。
※この記事は、2021年12月に制作された記事です。
ホールジー
歌手のホールジーは2016年頃から子宮内膜症だと明かしている。2018年『The Doctors』のインタビューで、彼女は子宮内膜症であると診断されるまでに何年もかかったことを告白。子宮内膜症が流産に繋がってしまい、それが治療をしようと思うきっかけになり、卵子凍結も決意したそう。
今では削除されてしまっているものの、2017年にInstagramで手術後の自身の様子も投稿。2020年2月『Guardian』でのインタビューでは手術のおかげで健康状態が改善され、「母親になること」もいつか叶うと思うようになったとポジティブに回答!
アレクサ・チャン
ファッションデザイナーでTVパーソナリティのアレクサ・チャンは子宮内膜症を患う一人であることを2019年、Instagramで明かした。
投稿には、#endometriosisawareness (子宮内膜症を知ること)や#lifelongmembership (人生のメンバーシップ)など子宮内膜症を広めるためのハッシュタグも添えて、認知度UPに貢献!
また別の投稿では子宮内膜症が、約10人に1人発症するにも関わらず、あまり知られていないことや、診断されるのに平均7年かかることへの問題も綴った。
レナ・ダナム
ドラマ『Girls』で知られる女優で脚本家のレナ・ダナムは子宮内膜症との戦いを2015年に公表。彼女は公にしているだけでも10以上の手術を繰り返し、2017年にはついに子宮摘出手術を行う決断をした。
いつか自分は母になると信じていたけれど、妊娠できなくなったことで、悲しみに暮れていたレナ。しかしそんな自分を受け入れることができるようになり、さらに交際についての考え方を変えるきっかけにもなったのだとか。
レナは「完璧な家族を作らなきゃって思う必要がなくなったことで自由になれて、付き合いたい人と誰とでも自由に付き合えるの」と笑顔で話し、今では子どもを持つ手段として卵子凍結や代理母出産、養子など様々な道を考えているそう。
デイジー・リドリー
『スター・ウォーズ』シリーズで知られる女優のデイジーは、15歳の時に子宮内膜症と診断。すでに削除されているものの、以前Instagramの投稿で、子宮内膜症のために腹腔鏡手術をしたこと、さらに肌荒れがひどく、原因を探っていたら多嚢胞性卵巣症でもあることがわかったとも語っている。
彼女は「体は一つしかないのだから、何か痛みがあるのであれば、心配しすぎだと思ったり、ただ我慢するのではなく、医者や専門家に症状を見てもらうべき」とメッセージを送った。
エイミー・シューマー
女優でコメディアンのエイミーは子宮内膜症で、その影響を受け、過酷だった妊娠経験についてpodcast『Dr. Berlin’s Informed Pregnancy』で話した。
重い子宮内膜症だったエイミーが子どもを授かったことは医師をも驚かせる出来事であったものの、出産は帝王切開を行う必要があったと説明。子宮内膜症だった彼女は帝王切開の手術の始めの1時間は嘔吐に苦しみ、手術は3時間に及ぶ長丁場に。そんな経験を経ても、エイミーは2019年はベストな1年だったとInstagramで投稿し、ポジティブな姿でエンパワメント!
ジュリアン・ハフ
ダンサーで女優、歌手でもあるジュリアンは子宮内膜症との闘いを2008年から公表。ジュリアンは長い間生理痛を「これが自分の生理なんだ」と我慢し続けていたという。
しかし20歳のときに子宮内膜が虫垂と右尻に発見され、手術をすることに。この経験から症状や痛みを和らげるために食べるものに注意し、運動をするようになるなどライフスタイルを変えたと話すジュリアン。
『Glamour』で彼女は「自分の症状を学び、理解することでパワフルな気持ちになれる。理解していないこと、無視すること、大丈夫だと言い続けることが自分を弱い立場に置くことになる」と世の中に呼びかけた。
ジェイミー・キング
モデルで女優のジェイミーは月経が始まったころから、生理に悩まされてきたそう。『Glamour』でジェイミーは医師に生理痛や性交痛を相談していたものの、28歳まで子宮内膜症であると診断されなかったという。
診断されてからは、原因がわかったことで、体にあったヨガをしたり、ビタミンを摂るようにするなど健康に気を使うようになり、人生が変わったと話した。
メイ・ホットマン
女優で『ティンカー・ベル』シリーズの声優でもあるメイは2019年にInstagramで子宮内膜症であることを投稿。
長年重い生理痛に苦しみ、正式に子宮内膜症と分かるのにまでかかった年月はなんと20年以上。
「ほとんどの医師に生理痛は普通のこと、ピルを飲んだ方がいい」などと言われて不安になっていたそう…。ようやく信頼できる医師に出会え、きちんと症状を知ることができた彼女。「痛みは普通のことではないし、望みはある。あなたは一人じゃない!」と力強いエールを送った。
パドマ・ラクシュミ
モデルで料理コンテスト番組「トップシェフ」の司会者でもある彼女は20代のとき、10代から苦しんだ生理時の症状が和らぐと信じてピルを始めたそう。
けれど効果は見られず、何年も苦しみ続け、医師タマル・セチュケンに出会ったことでようやく子宮内膜症であると診断された。その後、タマルと一緒にパドマはアメリカの子宮内膜症団体「Endometriosis Foundation of America」を設立。
この団体は子宮内膜症の認知度を高めること、子宮内膜症で苦しんでいる人を助けること、医師が子宮内膜症と診断できるようにトレーニングをすることを目的としている。自身の経験から、サポート側にも立つ姿に勇気づけられる!
モリー・メイ・ヘイグ
『ラブ・アイランド』の出演者として知られるモリー・メイ・ヘイグは、2021年の夏に子宮内膜症であると診断されたそう。モリーは自身のYouTubeを通して、ファンに次のように語っています。
「立ち上がれないほどの激しい生理痛に襲われ、痛みで泣き叫んだことがありました。どんな痛み止めを飲んでも改善せず、仕事を休まざるを得ない日々が続いたんです。まるで、交通事故に遭ったような、異常な痛みでした」
その後、子宮内膜症の手術を受けて安心していた束の間、回復プロセスは予想よりも辛かったという。
YouTubeでは、「手術は思っていたよりも遥かに難しく、回復には予定より時間がかかり、少し混乱しました」と振り返る場面も。
エマ・バントン
「スパイス・ガールズ」のエマ・バントンも、25歳のときに子宮内膜症と診断され、妊娠できる可能性は50%であると言われたそう。
2019年、<ステラ>とのインタビューでは、「心が折れそうになりました。この人だと思えるパートナーもいたし、母親になりたいとも思っていたから」と当時を振り返りました。
そんなエマには現在、夫ジェイド・ジョーンズとの間に、14歳のボーと10歳のテイトという2人の子どもが。
さらに、今年初めの<ユー>誌とのインタビューでは、「3人目が欲しい」と意気込む姿も垣間見えました。
エマ・ロバーツ
10代から酷い生理痛に悩まされていたエマは、20代後半になって主治医を変えたことで、子宮内膜症を患っていたことがわかったよう。
2020年11月、<コスモポリタン>アメリカ版のインタビューで、次のように語りました。
「生理のときは、痙攣するほどの激しい痛みに襲われ、学生の頃は学校を休んだり、大人になってからはミーティングをキャンセルしたりすることもありました」
「しかし、男性の主治医に相談してみても、ちゃんと診てもらえずに帰されていたんです…。ひょっとしたら、私のことを大袈裟だと思っていたのかもしれません」
「女性の主治医に変えたのは、最良の決断でした。検査後、私に専門医を紹介してくれたんです。その結果、やっと私は、大袈裟ではなかったことが証明できました」
「この経験から、私は他の人たちにも自分の悩みをオープンに語るようになりました。すると、多くの人が子宮内膜症や不妊、流産や子どもを持つことへの不安を抱いていることがわかったんです。『私はひとりじゃない』と思えたことに、とても感謝しています」
サラ・ハイランド
『モダン・ファミリー』のヘイリー役で知られる女優のサラ・ハイランドは、子宮内膜症の痛みでうずくまってしまうこともあり、女優として舞台に立つことが難しくなっていたという。
改善に向けて、2018年には腹腔鏡手術を受けたものの、その後も痛みに苦しんだことを<セルフ>とのインタビューで明かしました。
「仕事はもってのほか、直立することすら大変でした。胎児のように縮こまるほうが、まだ楽でしたね」
■p1~9
HARUKA THIEL
■p10~13
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