※本記事は2023年3月2日にWomen's Healthで掲載されました。
ナオミ・ワッツは、更年期だからといってコソコソしない。「私がプレ更年期に入ったときの世の中は、閉経や更年期が孤独で怖くて苦しくて、恥ずかしいものと言わんばかりの商品や情報であふれていました」とナオミは語る。「自分で知識を付けようと更年期に関する本を買ったものの、それを隠さなければならないような感じがしました。友人たちも、閉経や更年期の話をしたがりませんでしたね」
その経験からナオミは、閉経前後の問題に対するソリューションを提供するブランド『Stripes』を立ち上げた。彼女の目的は、女性の“人生後半の質”を高めること。「いまの私は、これまでの人生で一番いい状態にあるような気がします。前よりずっと自分の体に自信があるから」
『Stripes』が取り扱うスキンケア・ヘアケア・セクシュアルヘルス商品はどれも、専門家チームが科学的根拠のある最新の成分を用いて、閉経前後の女性のためだけに作ったもの。
30代後半でプレ更年期に入ったナオミは、自分自身の経験を包み隠さず話してきた。そし、更年期とともに歩んできた20年という月日からナオミが学んだ6つのことをシェアしてくれた。今回はこの内容をアメリカ版ウィメンズヘルスからご紹介。
1.保湿に保湿を重ねる
更年期に入ると肌の油分量と水分量が低下するので、いままで以上に肌が乾いて敏感になる。しかも、ナオミは職業柄、1日中しっかりメイクをしていることが多かった。
「あるときから肌がかゆくなったり過敏になったりしたんです。それが更年期の症状の1つなんて、当時は思いもしませんでした」。でも、刺激物を含まないクリーンで保湿力の高いスキンケア商品を使うと、肌がラクになることに気づいた。この経験をもとにナオミは、エクトインとスクアランという2種類の保湿成分を含むスキンケア商品を開発。エクトインは肌のバリア機能を改善し、スクアランはサステナブルなプラントベースのスクアレンで、肌に水分を閉じ込める。
2.睡眠を優先する
スッと眠りに入って朝までぐっすり寝るのは、閉経前後の女性にとってもっとも難しいことの1つ。これはホットフラッシュに伴う寝汗や不安が睡眠の邪魔をするから。
それでもナオミは毎日最低7時間は寝るようにしている。「睡眠の質で更年期の症状は大きく変わりますからね。身体的な症状も、精神的な症状も」
これを受けて『Stripes』は、更年期や日常的なストレスに伴う不眠を改善するための商品を開発中。
3.自分なりのホットフラッシュ対策をする
ナオミの場合は寝汗がひどく、何度もパジャマを着替えたり、ベッドにタオルを敷いたりしなければならない日が多かった。
ナオミによると、こんなときは肌の火照りを鎮めるエーデルワイスの花のエキス、肌を守りながらも冷やす抗酸化物質、保湿効果の高いエクトインとスクアランから作られたフェイスミストを使うといいそう。症状が急に出たときはもちろん、症状が出るのを防ぎたいときや、ちょっとスッキリしたいときにも便利。「このフェイスミストは、朝晩のスキンケアの一環として保湿液と美容液の前に使っています」
4.動き続ける
これまでの研究により、運動は更年期に伴う気分の落ち込み、不安、骨密度と筋量の低下を軽減し、ホットフラッシュを和らげることが分かっている。更年期の女性は心疾患や2型糖尿病のリスクが高いと言われるけれど、バランスのよい食生活に加えて運動も続けていれば、このような疾患の予防にもなる。
「重たいウエイトで負荷をかけるエクササイズは、私にとって欠かせない習慣となりました。マインドフルネス、ピラティス、ダンスカーディオを組み合わせたクラスにも、精神浄化作用を目的によく参加しています」
5.膣の保湿を日課にする
ナオミにとっては、セクシュアルヘルスのケアも、更年期のヘルスケアの重要な要素の1つ。膣の乾燥は大きな不快感やヒリヒリ感をもたらして、性的な満足感や機能を低下させる。
そこでナオミと『Stripes』の専門チームは、顔用の保湿液と同様、朝と夜に1回ずつ外陰に塗ることで膣の潤いを1日中持続させるジェルを開発。成分はエクトイン、ヒアルロン酸、グリコーゲン。
「出産はもう難しいかもしれませんが、健康的な性生活とパートナーシップは楽しんでいます」とナオミ。『Stripes』には「営業時間が終わっても快感は受付中」という格言があるのだとか。
膣用の保湿ジェルは、セックス中だけでなく日常的な不快感の軽減にも効果的。「乗馬をするときも、タイトなジーンズを履くときも、ちゃんと動けて苦しくないことが大事ですから」
6.シェアすることを恐れない
オープンな対話を促すために、ナオミと『Stripes』の専門チームは、更年期に関する教育用コンテンツを配信するデジタルプラットフォーム『The Hot Spot』を立ち上げた。このプラットフォームは、更年期の女性たちが自分の体験を共有し合う“セーフスペース”の役割も果たしている。
このコミュニティの中でナオミは、更年期だけでなく、仕事、人間関係、人生の目標、中年期の現実に関する対話も促したいと考えている。「もっと楽しくてユーモアのある身近な話が共有されるようになってほしい。人の心をつかむような話も聞きたいですね」
いまのナオミは、更年期に関する知識を広めることにフォーカスしている。ジェンダーや世代は関係ない。「更年期が来る前に、経験者並みの知識を身に付けられたらいいですよね」とナオミ。「若い世代が私たちのように黙って苦しむことはないでしょう。生きていれば、閉経と更年期が来て当たり前。私たちが1人ひとりがおのおのの体験談をシェアすれば、このコミュニティ全体のためになります」
※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。
Text: The Editors Translation: Ai Igamoto