海外の生理用品CM&映像作品が「生理を“リアル”に表現している」と話題を集めているのをご存知? 子宮にまつわる女性の人生を描いた『子宮の物語 (#wombstories)』をはじめ、経血を“青い液体”ではなく“赤い液体”で表したもの、生理と向き合う男性たちの姿、R-18指定の月経カップレクチャー動画など、大切な人と一緒に見てほしい注目作を一挙ご紹介。
生理、セックス、妊娠、出産……子宮をめぐるさまざまな女性たちの物語に共感の嵐
世界で最も権威のある広告賞「カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル」でグランプリを受賞した、イギリスの生理用品ブランド「Bodyform」による『子宮の物語(#wombstories)』。生理がきてがっかりする女性、妊娠していなくて安心する女性、流産に涙する女性、そして生まれてくる新しい命。子宮の数だけさまざまなストーリーがあることを思い出させてくれる傑作! 出血や生理痛を表現したアニメーションにも注目。
生理の血の色は“青”ではなく“赤”。当たり前を可視化してタブーを取り払っていく!
生理用品のCMといえば、今まで経血を“青い液体”で表現するのが一般的とされていた。だけど「生理の血が赤いのは当たり前」と、CMで“赤い液体”を使用した先がけもイギリス発「Bodyform」。動画の最後には「生理は普通のこと。生理を見せることも普通であるべき」というメッセージが添えられている。この革新的な動画以降、“赤い液体”を使って生理を表現するCMが急増した。
男の子がナプキンを買いに行くことも日常の風景に
同じく「Bodyform」より、2019年に公開された『Blud Normal』という映像作品をご紹介。コンビニへ入った若い青年が生理用品売り場でどのナプキンを選ぶべきか悩んでいると、一緒にいた友人から「こっちだよ」とアドバイスをもらう。ナプキンを手に取る男友達を見て驚いたり、冷やかしたりすることなく、当たり前のように対応する姿に「すばらしい」「パートナーと話し合いたくなった」と称賛の声が多数寄せられた。
「生理の日でも輝いて?いいえ、何もしたくない」生理中の本音を赤裸々に描いた作品
「生理の日でも自信をもって」「生理の日でも輝いて」……CMでありがちな一見前向きなメッセージにプレッシャーを感じていた人も多いのでは? 生理用品ブランドの「natracare」は、「生理の日は不安」「生理の日は爽快じゃない」「生理の日は何もしたくない」などイライラとした気持ちを真正面から表現したCMで話題を集めた。「生理の日は何かしてもいいし、何もしないでもいい」というメッセージが今どき!
ナプキンを切ったり、燃やしたり! 体にとって大切なアイテムを恥ずかしがる必要はない
こちらも「natracare」のCM。「これは生理用ナプキンの広告です」という直球のナレーションから始まり、「生理は日常的な出来事」「生理は“青い液体”でも、白い服を着て爽やかに飛び跳ねる日でもない」、そして「だからこそナプキンを恥ずかしがる必要はない」と続く。実際にナプキンをカッターで切ったり、マッチで火をつけたりして、「一番よく使うアイテムだからこそきちんと見極めて」と視聴者に語りかける。
超リアルな“生理シミュレーター”で吸水ショーツの効果をアピール
NY発の吸収機能性サニタリーショーツ「THINX」が、吸水ショーツの効果をアピールするために作った動画が「リアルでおもしろい」と話題に。登場するのは吸水ショーツをはいて白いボックスの上に腰かけるひとりの女性。経血に見立てた赤い液体を点滴のように常にショーツのなかに注ぎつつ、本を読んだり、食べたり、生理痛に苦しんだり、パソコンで作業をしたりするというもの。「これぞまさしく生理中の私」と“あるある”な描写が反響を呼んだ。
生理の新習慣! 今どき吸水ショーツのCMでも“赤い液体”が当たり前
オーストラリアの生理用品ブランド「Libra」から新たに吸水ショーツが登場。「はく、出血する、洗う、繰り返す」を合言葉に、吸水ショーツと過ごす生理の新習慣を提案した。CMのなかで経血は“赤い液体”で表現されていて、濡れたショーツをしぼったときに経血が滴り落ちる描写が印象的。
白いシーツについた赤いシミから満杯のサニタリーボックスまで、これが生理の本当の姿
オーストラリア発のフェムテック企業「Modibodi」をご存知? 吸水ショーツを宣伝するCMでは「生理は気持ち悪いし、不快だし、自然なことではないように感じる」というナレーションのもと、白いシーツに残った真っ赤なシミや、使用済みのナプキンでいっぱいのサニタリーボックスが映る。生理を体験する人々のリアルな気持ちを描きつつ、「新しい習慣で生理中もあなたの感じたいように」とポジティブなメッセージを発信。
「ポルノではなく教育」月経カップの使い方をR-18指定でレクチャー
ドイツの「The Female Company」は、月経カップのチュートリアル動画を「ポルノハブ」というアダルトビデオサイトで公開。その理由はずばり、YouTubeに投稿すると削除されてしまうから! 「多くの女性は月経カップの正しい使い方を知らない」「持ち方から折りたたみ方まですべてを教える」、そしてこれは「ポルノではなく教育」であると強調。正しい性教育が必要とされている時代において、まさに先陣を切った挑戦といえる。
「薄くてスリムなナプキンじゃ足りない」生理の多様性を訴えるCM
インドの生理用ナプキン「RIO」のCMでは、赤い風船をもつ女性が登場。風船の口からは経血に見立てた赤い液体がポタポタと流れ落ちたり、急にドバっとあふれ出たりする。「薄くてスリムなナプキンじゃ足りない」「分厚くてしっかりしたナプキンを求めている人もいる」と、人によって生理もさまざまに異なることをアピールした。