最近よく耳にする「AMH」とはなんでしょうか。また、不妊とどのような関係があるのでしょうか。
最近よく耳にする「AMH」とはなんでしょうか。また、不妊とどのような関係があるのでしょうか。
AMHとはアンチミューラリアンホルモンの略で、卵巣内の発育過程の卵胞から分泌されるホルモンのことです。AMH値は卵巣予備能、つまり卵子がどれくらい残っているかの指標を推測するといわれています。
AMH値は発育過程にある卵胞数(卵子が入っている袋の数)を反映していると言われており、個人差が大きいものです。AMH値が低いと妊娠がしづらいと考えられていますが、一方で、高くても妊娠の可能性が高くなるわけではありません。
体外受精は卵巣に刺激を与えて卵子を採取して凍結して行いますが、通常は5~10個採れるところが、20個以上取れてしまうような値の高い人も。すると腹水が貯まってしまったりして、卵巣機能が危険にさらされる可能性もあります。
もともと女性は、生まれながらに約70万個の卵子をもっています。そこから卵子の数は生まれた瞬間に激減し、思春期以降も減少します。生まれた後で卵子が増えることはありません。また、ピルを飲んでいて排卵が起こっていない場合でも、卵子が育つ状態でキープされないため、卵子の数自体は減っていきます。
卵子の質は年齢とともに下がる傾向にあるため、それに伴い妊娠率も低下していきます。妊娠を希望する場合は、年齢やAMH値を若いうちから意識して始めるのがよいといえるでしょう。
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川崎医科大学卒業、兵庫医科大学大学院卒。専門は「抗精子抗体による不妊」。
学位論文はIdentification and Characterization of a sperm Peptide Antigen Recognized By a Monoclonal Antisperm Autoantibody Derived from a Vasectomized Mouse.(掲載誌 Biochemical and Biophysical Research Communications.)府中病院を経て、医療法人オーク会勤務。体外受精に関して、排卵誘発法を含めた治療戦略をしっかり立てることが大事との信念で、個人個人の状態に合わせた方針を決めることに力を注ぐ。
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