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bortonia / Getty Imagessanitary pad pregnancy pattern
Women's Health

ナプキンの常識を変える!? 欧米で注目されるロール式生理用ナプキンが超クール!

※本記事は2023年4月9日にWomen's Healthで掲載されました。

公衆トイレではトイレットペーパー、ペーパータオル、ハンドソープなどが無料で提供されているけれど、なぜ生理用ナプキンは無いのか答えられる人はいる?

今回は、生理のある誰もが平等に必要なものが手に入る世界を目指すアメリカのEgal(イーガル)についてご紹介。ちょっとした生理のお困りごとから、生理貧困など社会問題の解決につながるかも!?

Egalって?

woman handing sanitary pad to other woman
Lucy Lambriex / Getty Images

欧米で今注目を集めているのが、公衆トイレの個室に設置されたロール式の生理用ナプキン「Egal」。

ブランド名のEgalは、英語のEqualから由来するもので「平等」を意味する。つまり、このロール式ナプキンの目的は、生理のある人に対して平等に製品を提供するということだ。

生理をめぐる問題は「下腹部が痛い」「腰が重い」「やる気が出ない」といったことだけに留まらない。

Free the Tampon Foundationの調査によると、約62%の女性が生理用品がないためにすぐに予定外の買い物をしたり、79%が公衆トイレで生理用品が手に入らないことに直面したときにトイレットペーパーや非衛生的な代用品を使ったことがあることが明らかになっている。また、吸水ショーツで有名なThinxとPERIODの調査によると、調査対象となった生理のある10代の25%が、タンポンやナプキンが手に入らなかったために授業を休んだ経験があることが分かっている。加えて、世界銀行は、世界の5億人の女性と女児が”生理の貧困”を経験し、生理用品や衛生管理に必要な適切な設備へのアクセスがないと推定している。

こうした生理を取り巻く状況は決して平等とは言い切れず、それらを解決するためにEgalは誕生したというわけだ。

最大の特徴はロール式

view of empty public bathroom corridor stalls
Catherine McQueen / Getty Images

Egalの最大の特徴は、トイレットペーパーのようにロール式で、各個室に設置できるという点。特製ディスペンサーに入れることもできるが、既存のトイレットペーパーホルダーにも設置でき、2つ以上ホルダーがあればすぐに導入することも可能。

Egalが誕生したアメリカでは、ナプキンやタンポンが洗面台の脇にある自動販売機で販売されていることがある。(日本で見かけたことがある人もいるのでは?)けれど、便利な場所にあるわけではないし、中身が空っぽだったり、詰まっていたり、それにナプキンを買っている姿を目撃されることに羞恥心を持つ人だっているかもしれない。

一方で、ナプキンをロール式にすることで、必要な時にナプキンが手に入ることは(しかも無料で)私達の負担を解消してくれるし、突然の生理の訪れから派生する不衛生さや困りごとから守ってくれることも。

また、詰め替えが簡単で、スペースやパッケージも少なくて済むため、自動販売機の製品よりもコストを抑えることができるという。

現在Egalは、ニューハンプシャー大学、バーモント大学、ウィリアムズカレッジでパイロットプログラムを実施中。また、マサチューセッツ州のケンブリッジ・パブリック・スクール、マザー・キャロライン・アカデミー・アンド・エデュケーション・センター、ロードアイランド州の一部の学校でも導入が進んでいる。その活動は、アメリカだけに留まらず、イギリスの私立学校やルワンダの2校に設置されているそう。

世界で見られる生理用品の無料化

global issue concept
Ada daSilva / Getty Images

ここ数年、世界では生理用品無料提供を義務化する動きが進んでいる。

アメリカでは、20以上の州とコロンビア特別区が公立学校での生理用品の無料配布を義務化あるいは資金を用意したというニュースがあるし、ミシガン州アナーバー市は、すべての公共施設での生理用品の無料配布を義務付けた最初の都市にもなった。またカリフォルニア州では、職場や州の建物での生理用品無料配布を義務付ける法案が提出されている。

同様の生理用品に関する法律の制定が見られる国として、オーストラリア、イギリス、フランス、ニュージーランド、韓国のソウル市などがある。

一方で日本はどうだろう? 日本では、生理用ナプキンは数百円を出せば購入することができるわけだけど、人によって経血量は異なるため、生理にかかる費用はまちまちだ。また貧困や家庭環境の問題、あるいは性教育が行き届いていないなど様々な理由から、必要な生理用品が手に入れられない生理貧困のニュースが取り上げられる機会が増えてきた。こうした状況を受けて、生理用品の無料配布実施に取り組んでいる地方公共団体が年々増加傾向にある。2022年の内閣府の調査によると、”生理の貧困”に対する取組を実施している(あるいは、実施した/実施を検討している)地方公共団体の数は715団体。また中には、生理用ナプキンの無料配布のみならず、生理用ショーツの提供をしている地方公共団体もあると言う。

世の中のダイバーシティーが増し、あるいは、ふところ具合が多極化する今、こういった話はいつまでも外国の物語ではないのでは? Egalが目指すように、日本がこの先も全ての男女が快適に暮らせる社会であったらいいよね。

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