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Women's Health

【医師が解説】日々の“おりもの”は何を教えてくれる?

下着にベタベタくっつく不快なおりもの。やっかいではあるけど、周期によってどんな状態なのか、カラダの変化を教えてくれる大切な存在である。色や粘度、臭いで、おりものはどんなサインを送っているのか? また、腟内の菌について、スポーツドクターで婦人科医の高尾美穂先生に教えてもらった。

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Malte Mueller / Getty Images

生理周期も“おりもの”の状態でわかる

そもそもおりものは、女性ホルモンの影響によって腟から出る分泌物。個人差が大きいが「あって正常」と高尾美穂先生。

「今まで出てなかったのに、急に出てきて心配というご相談をよく受けますが、排卵期や月経前など量が増える時期はありますし、『今までも出ていたはず』というのが答えです」

病気や異常をいち早く発見するいためにも、おりものの質や量の変化を生理周期で知っておけば、過剰に心配する必要もない。

「排卵期のおりものは、伸ばすと10㎝くらいになるほど牽糸性も高いのが特徴です。排卵期を過ぎると、ポテッとして、豆腐を握り潰したような白い塊に変わります。その理由はカラダがすでに精子が腟に入ってきたと判断して、それ以上の精子や、ばい菌が入らないように、腟にふたをするためです。生理直後は、量が減ってさらっとしています」

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Boris Zhitkov / Getty Images

注意したい“おりもの”の状態とは?

おりものがあること、そして生理周期によって量が増減することは正常。では、感染症などにかかっているなど、異常な状態とはどんな症状なのか?

「黄緑色でカッテージチーズのようにポロポロしたおりものが大量に出て、かゆみもある場合はカンジタ腟炎の可能性があります。まず、一つ目に、カンジタになりやすい状態は生理前です。ただ、生理になると、経血がシャワーの役割を果たし腟内がリセットするので、生理後に自然と治ることが多いです。

次に、抗生物質を飲んでいる時もカンジタになりやすいです。カンジタ菌は常在菌であり、腟内に存在すること自体は問題ないのですが、抗生物質のせいで他の常在菌が消えて、抗生物質が効かないカンジタ菌だけ相対的に勢いを増してしまう。その結果、おりものの状態が変わり、さらにかゆみが出ます。かゆみがどうしようもなくて我慢できない場合以外は、本来は治療の必要はありません」

farting from human body showing flatulence problem vector illustration
Olena Troshchak / Getty Images

腟がムズムズ、おりものの量や臭いが変わるのは?

量が増えて、臭いが気になる場合は、腟内に雑菌が増えた状態の細菌性腟炎の可能性もある。

「多くの場合、性交渉が原因ですが、性交渉は手で性器を触ったりしますから、雑菌が入ってしまうのを避けられず、2〜3日くらいはムズムズすることが結構多いことを理解してください。1週間過ぎてもおりものの量が減らず、臭いがどうしても気になるなら受診を」

性行為感染症で治療を要する菌は、トリコモナス、クラミジア、淋菌。

「これらは、『感染症かもしれない』と疑って検査をしないと見つけられません。心配な方は、自費になりますが、パートナーがかわったら検査しておくと、陽性になった時に、感染のタイミングがわかりやすいでしょう」

stay healthy and practice yoga
J_art / Getty Images

おりものの臭いに過敏になる必要はなし!

おりものの悩みで多いのは、臭い。実際、クリニックで相談する人も多いが、そのほとんどが問題ないそう。

「本当にキツイ臭いは、タンポンの取り忘れなど、おりものとは無関係のことが多いです。臭いが気になるからと腟の中まで洗浄する方もいますが、中の状態が見えないで洗うと粘膜を傷つけますのでおすすめできません。

パートナーに言われると気になるのもわかりますが、過敏にならないで。かといっておりもののサインに無関心にならず、いい塩梅で心配しましょう」

 

高尾 美穂

産婦人科専門医・医学博士・婦人科スポーツドクター女性のための統合ヘルスクリニック、イーク表参道副院長。文部科学省・国立スポーツ科学センターの女性アスリート育成・支援プロジェクトメンバー。一般社団法人アスリートヨガ事務局理事、ドームのアドバイザーリードクターも務める。内科・婦人科・乳腺などを中心にクリニックでは診察を担当し、女性の健康をサポート。マターナル(周産期)ヨガを始め、ヨガセッションも積極的に行っている。また、プロアスリートのメディカル・メンタルサポート、女性アスリートに向けた、医学的知識の提供などにも積極的に参加。

webサイト http://www.mihotakao.jp/ イーク表参道 http://www.ihc.or.jp/

Text: Sakiko Koizumi

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